債務者以外への取立ては禁止事項
借金を背負うと、基本的には返済の義務があるのですが、中には返済をなかなかできないという状況に追い込まれるケースもありますよね。
そういう場合、債権者は債務者に対しての取立てだけではなく、債権者以外への取立てを行うというケースがかなりあります。
また、悪徳業者は、法外な年利を設定し、それを要求する事がよくありますが、その金利を支払えない場合も、このような債権者以外への取立てが行われる事が多いようです。
対象となるのは、家族や親戚、友人、同僚などに対してですね。
こういう行為も、よくドラマなどのフィクション作品で目にする機会があります。
実際、このような行為はかなり頻繁に行われていました。
現在では貸金業法によって禁止されていますが、この件に関しては、今も結構行われているようですね。
貸金業法における取締りをさらに強化すべき点と言えるかもしれません。
債務者以外への取立ての中でも、特に厄介なのが親や祖父、祖母への取立てです。
兄弟や親戚、あるいは友人などは、基本的にいくら取り立ての電話やメールなどが入っても、相手にする事はないでしょう。
もちろん迷惑行為にはなりますし、同時に借金の事実の漏洩に繋がるので、債務者にとっては辛い行為であり、悪徳業者にとってはそれが狙い目なので、回収はあまり考えていないというのが実情でしょう。
ただ、親や祖父、祖母に関しては別です。
責任感や情から、言われたとおりの金額をそのまま返してしまうケースが多いからです。
その為、悪徳業者は親などへの取立てに関しては、かなり頻繁に行う事がよくあります。
もし、自分が不当な金利での取り立てにあっている場合は、その旨を周囲の人に伝える事も、周囲の人への迷惑を緩和させるという意味では重要な事かもしれません。
貸金業法に違反している行為だと言えば、たいていの人は理解を示してくれるでしょう。
勤務先押しかけは禁止事項
新たな貸金業法では、勤務先への押し掛けは全面的に禁止しています。
この点は、貸金業法が大きく進化した一つと言えるでしょう。
借金というのは、誰でも周りの人に知られたくないもの。
自分が借金をしているという事が判明したら、周囲の自分を見る目が変わるという懸念があるからです。
これは被害妄想でもなんでもなく、実際にそうなる可能性が非常に高いと言えます。
経済的に苦しい状況を悟られるだけでなく、返済がしっかりできていない、お金にルーズな人だという認識をされる事にも繋がるからです。
そして、それがもし会社の同僚や上司に知られる事になれば、それはとてつもない痛手となります。
借金をしている人という認識をされると、上司からの信用を大きくなくす事に繋がりますし、同僚からも白い目で見られるでしょう。
大げさな話でもなんでもなく、そういった理由でプロジェクトから外される、重要なポジションから撤退を余儀なくされるという事態も、十分考えられるのです。
こういった勤務先への取立て行為は、半ば嫌がらせに近い形で行われていました。
本来、債務者の経済状況を悪化させかねないこういった行為を行うのは、債権者にとってもあまり有意義ではないはずですよね。
そこで、あえてそういう行為を行うのは、精神的に追い詰めて、他の会社から借金させて自分のところに返済させるように、あるいはもっと悲惨な状況に追い込むように仕向けていると考えられます。
尚、現在の貸金業法では、他の金融業者への借金を債権者が促す事は全面的に禁止されています。
威圧的な取立ては禁止事項
基本的に、貸金業法では少しでも暴力的とみなされる取立てに対しては禁止しています。
これは貸金業法の改正によって大きく改善された部分と言えるでしょう。
債務者のほとんどは、自分が借金し、尚且つ返済期間が迫っている、あるいは過ぎている事に対して負い目を持っています。
その為、多少脅しを受けても仕方ないという感覚にどうしても陥りがちです。
ですが、実際にはそうではなく、たとえ借金が返済できない状態であっても、取立てが悪質であれば、それに対してしかるべき処置をとっても良いのです。
その心構えをしっかりしつつ、どういった取立て時の行為が禁止事項となるのかを知識として備えておきましょう。
取立て時において、してはならない行為は多数ありますが、その中のひとつに、相手を威圧する行為というのがあります。
脅し文句はもちろん禁忌です。
少しでもそれに該当する言葉が含まれた場合は、その時点で法律違反となります。
また、多人数で押し掛けるのも駄目です。
多人数というところの解釈が少々難しいのですが、常識的な範囲で考えると、四人以上はアウト、三人でも場合によって違反とみなされるかもしれません。
債務者の立場としては、三人も一度に押し掛けてくれば、やはり威圧的に感じてしまうものです。
こういった取立てを受けた場合も、すぐに司法書士や弁護士などの専門家を頼るようにしましょう。
基本的に、威圧されるというのは本人の感覚ですが、それが客観的に見てそうだと判断するには、専門家の意見は必要です。
まずはメールなどで相談からしてみてはいかがでしょう。
暴力的な態度の取立ては禁止事項
貸金業法が2006年に大きく改正された事で、これまで苛酷な取立てを行っていた貸金業者も、これまでのような方法で取立てることはできなくなりました。
とはいえ、未だに旧時代の方法で取立てを行う悪徳業者も少なくありません。
ドラマや映画の影響もあって、こういった苛酷な取立ては、どこか貸金業者の代名詞的な意味合いを帯びており、その為に「これが当たり前」と認識している貸金業者が多いのです。
また、債務者側としても、そういった債権者側の取立てが当然であるという認識が未だ根強く、貸金業法改正の事実をまだ知らないという人も結構いるのが現実です。
債務者は、返済する為の努力を惜しんではならないその一方で、自己防衛の為にそういった取立てに対して異議申し立てができる事を知っておくべきです。
例えば、『暴力的な態度』に関しては、全般的に禁止事項となっています。
暴力を振るわれるという事はまずありませんが、ドアを強く叩かれたり、玄関の壁を叩かれたりすることはあるかもしれません。
こういった行為に関しても、『暴力的な態度』に該当します。
もし、このような態度をとられた場合は、速やかに専門家に相談するようにしましょう。
同様に、大声をあげたり、荒々しい言葉で請求する事も、禁止対象となります。
特に大声に関しては、周囲の目というものに対して大きな影響を及ぼします。
もし、取立ての際に大声で自身が借金している事実がわかる内容の言葉を向けられた場合は、やはり専門家へ相談する事をお勧めします。
2006年の貸金業法改正その2
グレーゾーン金利撤廃の決定が大きな目玉となった2006年の貸金業法改正ですが、それ以外の部分もかなり改正がなされました。
その中には貸金業者にとって頭の痛い内容も多く含まれていたことから、結構もめていたようです。
2006年に行われた貸金業法改正では、金利に関する改正の他、貸金業の適正化、過剰貸付けの抑制、ヤミ金融対策の強化等といった、これまでにも行われてきた改正をさらに踏み込んだ形で施行する事になりました。
その中でも、貸金業の適正化に関しては、特に多くの事項が改正されることになりました。
まず、貸金業参入に必要な純資産額を、個人300万、法人500万から、2,000万円に引き上げました。
今後はさらに、5,000万円に引き上げる予定と言われています。
つまり、相当な額の資産が無いと、貸金業を営むことはできなくなったということです。
少ない元手であくどいやり方で私服を肥やすことはできなくなりました。
この他も、貸金業協会における自主規制機能の強化や、過剰貸付けの抑制などの事項も盛り込まれていました。
さらに、夜間だけでなく日中における執拗な取立て行為、特定公正証書作成の委任状取得、利息制限法を越えた契約の特定公正証書作成嘱託といった行為を全面的に禁止としました。
そして、これもかなり波紋を呼びましたが、借り手が自殺する事によって生命保険金で弁済するという行為も禁止しました。
2時間ドラマの動機などでよく使用されるこういった行為は、実際に行われる事もあり、それを防ぐ為の改正となったようです。